ART(体外受精など)に関する情報をQ&A形式でご紹介

卵巣嚢腫手術後の自然妊娠は?

こんにちは。私は不妊治療を始めたばかりなのですが、先日卵管造影の検査を受け、その結果卵管の卵をひらう所の働きが悪いのでは?と、言われました。十年程前に卵巣のう腫で片方の卵巣と卵管をとり、もう片方の卵巣も三分の二程とってあります。卵巣の働きはきちんとしているので、三ヶ月位自然に妊娠するのを待って、それでも出来なければ体外受精をしてみましょうと言われました。卵管は一回でもお腹を開けたりしたら、傷んでしまう事があるといわれたのですが、それでも自然に妊娠することが可能なんでしょうか。卵管の通りは通ってはいるけれど、とおりは良くないと言われました。卵管が悪くても体外受精出来るのでしょうか。よろしくお願いします。


回答

ご質問拝見いたしました。片方の卵巣、卵管を切除されてもう一方の卵巣も2/3を切除されたとのこと。また子宮卵管造影で残りの卵管の通過がよくないとのこと。そのことを聞いただけで妊娠しにくそうだなと心配になります。ここで治療方針を決める際に大事なことは

1.お歳はおいくつか?

2.不妊期間はどのくらいか?

ということだと思います。今すでに35歳を越えておられたり、不妊期間が相当長い場合は最初から体外受精を考えられても良いでしょう。もしそうでなければタイミングを計りながら今しばらく自然妊娠の可能性にかけてみても良いと思います。卵管の通過の有無は検査で診断ができます。しかし卵管が正常に働いているか否かを調べることができる検査は残念ながらありません。ですからこのような場合一定期間自然妊娠に向けてチャレンジを続けても良い結果がえられなければ、自然妊娠の可能性は低いと判断して体外受精に切り替えるべきだと考えます。そもそも体外受精は卵管がだめになった方の治療法です。その点はご心配なく。

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